2008年10月 アーカイブ

市川崑"幻の名作"『その木戸を通って』日本初公開
東京国際映画祭で特別上映、11・8から全国順次

2008/09/15
『その木戸を通って』(C)2008フジテレビ
『その木戸を通って』(C)2008フジテレビ
 今年2月に死去した市川崑監督が1993年に撮った『その木戸を通って』が、第21回東京国際映画祭(10月18~26日)で日本初上映。11月8日(土)から、東京・丸の内東映②を皮切りに全国で順次劇場公開されることになった。

 1959年に山本周五郎が発表した短編小説が原作。城勤めの無為な日々をおくる主人公・正四郎が、記憶喪失の娘・ふさと暮らすことによって人生を見つめなおしていく姿を描く。

 日本初の本格長編ハイビジョンドラマとして、フジテレビが制作。出演は浅野ゆう子中井貴一らで、市川監督も当時、「正攻法だけど、リアルではない色をさりげなく画面に加えたり、審美観を重視して演出してみた。新しい刺激と発見がありました」と語っていた意欲作だ。

市川崑監督
市川崑監督
 その完成度の高さから93年のヴェネチア国際映画祭、94年のロッテルダム国際映画祭にも出品。だが、日本ではBS放送で1度オンエアされただけで、その後、劇場公開はもちろんビデオ、DVD化もされず"幻の名作"となっていた。

 1年ほど前に、市川監督がフジテレビ映像企画部の河井真也氏 に問い合わせたところ、マスターのテープとフィルムが見つかり、劇場公開へ向けた交渉を開始。このほど、ゴー・シネマが配給に決まり、"日本初公開"が決 まった。河井氏は「映像に深みがあるし、クオリティも高い。市川監督は亡くなってしまったが、"遺言"でもあるのでその思いをかなえられた」と話してい る。

 市川監督の70数本に及ぶ作品の中で、唯一、未公開となっていた逸品だけに話題を呼びそうだ。


音楽を担当させていただきました。 私にとってもすごく思い出深い作品です。
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